2012年12月
食事
 食事に時間がかかる子ども

●食事に時間がかかる理由
乳幼児期の子どもにとって、食事は身体の基礎をつくる大切な要素です。それだけに保護者の皆さんはお子さんが喜んで食事をしてくれるようにと、細心の注意を払っていることでしょう。ところが、好き嫌いは少ないのにダラダラと食事に時間がかるお子さんがいます。そういうお子さんに共通していることのひとつに、何かをしながら食事をしているということがあげられます。
例えば、テレビを見ながら食事をしていたり、おしゃべりに夢中になって食べることを忘れていたり、姿勢が悪かったり、足をブラブラしていて食べることに集中できないということがあります。また、食べる時に食器を手に持っていないお子さんは、必ずといっていい程、食事に時間がかかります。保護者の皆さんは、献立や調理方法を工夫しているのと同じように、このような事柄にも注意を向けておられるでしょうか。

●食事時に気をつけたいこと
テレビを見ながら食事をしているご家庭は多いと思いますが、好きな番組を放送している時間をはずして食事をするなど、家族で協力して食事時にはテレビをつけないようにしましょう。また、お子さんの年齢が上がってきたら「何時までに食べよう」など、目標を与えて励ますのもいいでしょう。
その他、おやつを食べ過ぎてお腹がすいていない場合もありますので、おやつの種類・量を含め、生活リズムを見直してみましょう。たくさん食べることはいいことだと思っていても、そのお子さんにとっては多すぎる食事量という場合がありますので注意しましょう。また、お子さんにかまいすぎて、つきっきりで食べさせてあげたりしていると、一人では食べる気が起こらなくなるということもあります。
いずれにしても、食事は家族そろって楽しく食べることが大切です。お子さんが食事をしているのに大人がその場にいないという場合には、子どもの心は満たされません。楽しい会話と同時に、食べ物がこうして食べられるのは自然の恵みや大勢の人のおかげであることなどもお話してあげましょう。食べ物への感謝の気持ちを育てることで、食に対する関心も育っていきます。

春日野園 園長 澤井清子

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