2011年12月
発達
 遊びと発達

●子どもの発達を妨げる、保護者の声かけ
遊ぶことによって、子どもの発達を促すということは皆さんご存知でしょう。今までできなかったことが、遊びを通して何回も挑戦することで能力がみがかれ、発達していきます。
公園などで子どもを遊ばせているお母さんを見ていると、高いすべり台の階段を登ったり、高い所から飛び降りようとしているお子さんに向かって「危ない!」と、やめさせるか、手を貸してしまう方がいます。これでは、子ども自身に遊びの充実感がなく、十分な発達が望めません。次の発達に向かって興味を持ったり、がんばろうという意欲が起こる前に、保護者の声かけで行動を制限していてはせっかくの発達を妨げてしまいます。
もちろん、事故などが起こらないように見守ることは必要です。子どもが大きなケガをしないために保護者ができることは、子どもを励ましながら周囲の環境に気を配ることです。例えば、飛び降りようとしている場所に大きな石などがないか、走り出そうとしている場所は自動車が来ないか、登ろうとしている木は折れないか・・・などに気を配っていきましょう。しかし、子どもの前で神経質に点検するのでなく、さりげなく気をつけるようにしましょう。

●小さなケガが大きなケガの予防に
子ども自身も、高い所から飛ぼうとする時など、むやみに飛び降りる訳ではありません。必ず、それまでに経験している高さをしっかり目で測っています。そして、経験した高さより少し高い所に挑戦しているのです。こうした実際の経験が足りないと、大きな年齢になって、骨折につながるような事故を起こしてしまいます。小さなケガは大きなケガにならないための大切な経験なのです。
そして、たくさんの経験から充実感を感じ、自信と旺盛な探求心へとつながり、心身共にたくましい子どもに育っていくことでしょう。
保護者の皆さんも外に出てリラックスし、のびのびとお子さんと接しながら子育てを楽しんでくださいね。



端山保育園 園長 山内五百子

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