●自立心の芽生え
2歳児は、乳児から幼児への転換期のため、心身の成長がめざましく目を見張るものがあります。従って、この時期の子育てはとても大切で、その子の人格形成の基礎になると言えるでしょう。
0〜1歳までは保護者の力が大きく必要ですが、2歳になると排泄、食事、着脱、睡眠、清潔などがだんだんとできるようになってきます。これは、一人でできるように誘い出す保護者の努力と、「自分でやりたい」という子どもの自立への願望があってのことです。子どもにやらせると時間がかかるからと、ついイライラしてしまう方もいるでしょうが、そこが辛抱のしどころです。ズボン、パンツなども、一人ではいた時の喜びは大きく、その喜びが成長につながりますので、一緒になって喜び、ほめてあげましょう。
また、好き嫌いや喜怒哀楽などの感情がはっきりとしてきます。これは、心の成長のあかしですから、一緒に「楽しいね」「悲しいな」など、共感してあげてください。
●友達との関わりから学ぶ
保育園での遊びを見ていると、今まで一人遊びだったのに、2歳くらいになると次第に友達との関わり合いができるようになってきます。それと同時にケンカも目につきます。まだ言葉で上手く相手に伝えることができないので、先に手が出てしまうためです。しかし、こうして友達同士で活発に遊んでいる子どもは、とてもいきいきして楽しそうです。ケンカも含めた友達同士の関わり合いを通して、約束を守る、相手の嫌がることはしない、後片付けをする、順番を守る、自分の物と人の物を区別するといった集団の生活ルールを守っていけるように成長していきます。ですから、この時期には、同年齢の子どもと関われる機会をつくってあげましょう。
また、家庭内での遊びも活発になりますから、ポット、アイロン、刃物等の危険物を子どもの手の届かない所で管理し、安全な環境をつくってあげてください。
2歳児は、自立心が芽生えたり、反抗期になったりと、色々な面で大変な時期ですが、保護者の言うことを聞かなくなったと、叱ったり、嘆いたりせずに、一方的な考えで命令を与えていないか反省し、正しい知識を持って、愛情ある子育てを行っていって欲しいと思います。
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