2011年6月
言葉
 言葉で自分を表現できない子

●どんな子どもにも気持ちはある
言葉は、赤ちゃんの喃語からはじまり、ポツポツと単語を発するようになり、保護者や身の回りの人との関わりの中で言葉を覚えていき、2歳頃から少しずつ会話を楽しむようになります。
子ども達の世界の中では、大人には理解できない会話でも、おしゃべりを楽しみ、遊びを楽しみ、きらきら輝いた喜びと未知への期待が、その子の力となって大きく羽ばたいていくのでしょう。
毎日、大勢の子ども達と過ごし、その賑やかな話し声を聞くと、バイタリティにあふれた声や表情、熱気にたくましさを感じ、思わず吸い込まれるように会話の中に入り込んでしまいます。そういう時、目をイキイキさせてお話してくる子ども、自分の順番を待っている子ども、僕も私もお話したいなぁと見ている子と色々な子どもがいます。大勢の集団の中では話しにくい、言葉が出にくいという子どももいます。そういう子どもは、活発な子どもに先をこされがちですが、一人ひとりの心の中では色々な気持ちが育っていっているのです。

●子どもと会話しよう
お父さん、お母さんの家族のリズムだけでなく、同年齢の集団に入って刺激を受けることは、子どもの言葉を増やすことになります。それと同時に「心」を育てることも重要です。保護者とのふれあいは子どもの情緒を安定させ、豊かな感情を育てていく上で一番大切なことです。
特に、3歳くらいになって、こちらの言っていることは理解できているのに、言葉がなかなか出てこないというお子さんには、保護者との会話や関わりが必要です。
時間がゆっくりととれない時、ついイライラとしていまう時、疲れてどうしようもない時もあるでしょう。しかし、そういう時でも、子どもとふと目と目が合う時があると思います。そんな時は、そっと心を静めて、お子さんとの会話を楽しみましょう。


永興小金塚保育園 園長 須永博子

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