2010年7月
子どもの心
 落ちつきのある子ってどんな子?

●落ちつきのない子ってどんな子?
よく「うちの子は落ちつきがなくて困ります。どうすればいいのでしょう」と、質問されることがあります。子どもが落ちついているとはどういうことなのでしょうか?
子どもは天真爛漫で、元気でよくはずむ鞠のように、少しもじっとしていないで走り回っているのが本来の姿だと思います。また、日頃走り回っている子どもがじっとしていると熱があるのではないか、お腹が痛いのではないかと、かえって心配することがありますが、小さくても集団生活に慣れて、規則を心身で感じはじめると、「今は先生のお話を聞こう」「みんなとテレビを見よう」「みんなと一緒に給食を食べよう」という気持ちが働き、自然にそれらの動作に順応していくようになります。そして、それらがスムーズにできない子が、落ちつきのない子と言われるのではないでしょうか。

●子どもの心の声に耳を傾けて
それでは、落ちつきのないと言われている子どものことを、今一度考えてみてください。
「お母さん、このテレビ見たくないよー」「先生、お腹すいていないよー」「先生のお話、難しくてわからないよー」と言っているのかもしれません。そして、そういう子どもの心の声に耳を傾けず、「そんなことしたらダメよ」という禁止句がどんなに多いか、子どものためと言いながら大人本意の考えに なっていないか、反省してみましょう。
子どもが今何を求めているかを汲み取り、臨機応変に接していくことが大切です。そうすれば、子どもも大人の気持ちを素直に受けとめ、落ちつきのある行動がとれるようになっていくことでしょう。

真覚寺保育園 園長 河原善雄

  戻る