2009年7月
季節の子育て
 夏の育児の注意点

京都の夏の大変厳しい暑さの中、熱中症や食中毒などの被害にあう子ども達が年々増えています。保育園でももちろん気をつけていますが、各ご家庭でも毎月の生活の中で注意していただきたい点を少しアドバイスしたいと思います。各学年の先生達からのアドバイスを載せておりますので、ご参考にしてください。

●0歳
暑さで体力が消耗する時期なので、食事面、生活リズム面を特に気をつけて、無理のないように活動をすすめるように心がけてください。水分補給はこまめに行い、休息をしっかりとってください。
あせも、とびひ、水いぼ等になりやすい時期なので、沐浴や着替えをこまめにして、肌を清潔にするように心がけてください。
エアコンの使用で室内外の温度差が激しくなります。0歳児は体温調節ができにくいので、大人が温度に合わせて衣服の調節をしてあげるように心がけてください(外出時に汗をかいた時用の着替え、午睡した時用の掛けタオルなど)。エアコンのかけすぎに注意し、換気も忘れずにしてください。
外出時の紫外線対策に帽子を必ずかぶせてあげてください。光化学スモッグが出ている時は外出を控えてください。
常に子どもの様子を把握し、発熱があるかないかではなく、「いつもと違う」というお母さんの直感を大切にして、症状にあった快適さをつくるように心がけてください。

●1歳
1歳児はまだ体温調節ができにくいので、エアコンがかかった部屋で長時間過ごさないように気をつけてください。部屋はエアコン調節と時間をみながら換気し、衣服の調節や、汗をかいたらきれいにふき取り、着替えをさせてあげてください。
通園時や外出時、外で遊ぶ場合は、直接日光をできるだけ避け、帽子をかぶるなどのUV対策をしてください。
虫に刺された場合は消毒をし、子どもが自分でかかないように爪をいつも短く切っておくように心がけてください。傷口が進行した場合は、皮膚科に受診をしてください。
暑さで体調の変調がみられる時は、濡れタオルで脇、首筋、頭を冷やし、涼しい場所で休ませ水分補給を十分にしてください。暑いからといって、清涼飲料水ばかりを与えすぎず、食事が十分にとれるように心がけてください。

●2歳
体温調節が上手くできない場合も多いため、汗をかいた後はこまめに水分をとり、脱水を予防してください。水分は、糖分の多い清涼飲料水は避け、冷やしすぎないお茶などが望ましいです。
室内でも熱中症にかかる場合がありますので、室温が高くなりすぎないよう調節してください。
食中毒を防ぐために食事前の手洗いはしっかりと行ってください。指と指の間、手の甲などもしっかり洗ってください。生ものはできるだけ避け、加熱調理したものを食べるようにしてください。また、冷蔵庫を過信せず、調理したものは早めに食べるようにしてください。
虫刺されの後、子どもがかきむしらないように爪を短く切っておいてください。そして、肌を清潔に保ち、とびひを予防してください。とびひに感染した場合は、すぐに受診し、治療をして広がりを防いでください。

●3歳
活動が活発になり、汗がよく出ますので、汗が出たらこまめに拭き、長時間汗が出たままの状態で過ごさないように気をつけてください。
一度に多くの水分をとるのではなく、少量の水分でもこまめにとるように心がけてください。運動前、汗をかく前に水分をとっておきましょう。甘い清涼飲料水はできるだけひかえるようにしてください。
虫に刺されないように虫除けや衣服などで予防し、刺された場合には、かきすぎて傷やとびひにならないように注意してください。
屋外に出る時は、必ず帽子を着用し直射日光を避け、紫外線や過度の日焼けに気をつけてください。エアコンの設定温度に考慮し、屋内外の気温差が大きくならないように気をつけてください。
花火の時は、花火のお約束をしっかり守り、やけどに注意してください。

●4歳
日中、就寝時ともに、冷房が効いた部屋に長時間いると体がだるく活動しにくくなります。また、外との温度差が激しいと体がついていかなくなりますので、冷房をつけっぱなしにしないよう気をつけてください。就寝時もタイマーをセットして冷えすぎないように心がけてください。
子どもが自分で冷蔵庫から冷たいものを自由に出し入れしないように伝え、親が時間を決めて口にする量も把握して与えるようにしてください。喉ごしの良いものばかりを与えると体力も落ちやすいので、食事をしやすい室温に整え、エネルギーになるものを食べるようにし、甘い清涼飲料水は避けてください。朝食もしっかりとるように心がけましょう。
外出時には、必ず帽子をかぶりましょう。子どもは遊びに夢中になるので、こまめに日陰で休息をとりましょう。また、汗をしっかり拭き、着替えもまめにし、睡眠を十分にとってください。日焼けしすぎるとやけどの状態になるので気をつけてください。
虫に刺されるととびひになりやすいので、虫の多いところ(山など)は、薄手の長袖、長ズボンなどで肌を守りましょう。とびひに感染した場合は、広がる前に早めに皮膚科に受診しましょう。

●5歳
日中、陽射しのきつい時は外出を控え、室内でエアコンを上手に活用し、室内でもこまめに水分補給をしてください。本を読んだり、パズルをしたり室内で楽しく遊ぶ工夫をしてください。また、図書館で学習をしたり、親子でゆっくり過ごす機会を増やしてあげてください。午睡をしたり、汗をかいたらシャワーで流してあげてください。
外出時は、必ず帽子をかぶり、水分補給ができるように水筒を持参し、暑くなると首や脇の下を冷やすと体温を下げるのに有効で熱中症対策になります。濡れタオルで顔、体を拭くのもOKです。
食欲の落ちる季節でもあるので、いつも以上にバランスのとれた食事を心がけ、水分の多い果物を食べたり、目で楽しませてあげたり、ちょっとしたスパイス、カレー風味、酢の物、一口おにぎりなど、喉ごしの良いものがおすすめです。
就寝時は、エアコンに頼りすぎないように気をつけてください。
虫にさされないように虫除け対策をしたり、長袖をはおったりして配慮しましょう。刺されてしまったらかかないように、肌を清潔にしてかゆみをおさえてあげましょう。とびひにならないようにいつも爪を短く切っておいてください。
海、プール、川での遊びは、保護者の目を離さないように気をつけてください。外へ出ると、活動量の多い年齢なのでルールをつくって危険なく過ごせるように心がけてください。紫外線もきついので、帽子をかぶったり、こまめに水分を補給するなど、熱中症対策が必要です。その際に、糖分の多清涼飲料水は控えてください。

せいしん幼児園 園長 城戸信一
第二せいしん幼児園 園長 城戸京子

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