2007年10月
読み聞かせ
 本好きの子に育てる

お母さん、お子さんを本好き、読書好きのお子さんに育てたくはありませんか。きっとどのお母さんもそう願っていらっしゃることと思います。ところがその意に反して「ネー、オカァーサン、オカァーサンッテバ、本ヨンデヨ」「今忙しいんだからまた後で」「その本、もう何度も読んであげてるでしょ」めまぐるしい毎日の生活の中ではこんな場面もよくあることですね。

1歳を少し過ぎ、「ブーブー」などと指さしできるようになってき、絵本の絵にも興味を示すようになってきます。2歳前後では動物などが主人公の生活絵本を好みますし、3歳頃になると次はどのようになるのかなと期待で胸がワクワクするような物語絵本や身近な日常生活を描いたものなどに人気が集中してきます。いずれにしても子ども達は文字を読んで理解して楽しむのではなく、絵本を仲立ちとしてお母さんと一緒に過ごすこと、お母さんと会話を広げることに大きな楽しみと喜びを感じているのです。ですから、お母さんがお子さんと一緒になって本を読んであげ、お子さんと読書の楽しみを共有する努力が必要なのです。幼児期にその楽しさを味わった体験が、本好きとなる大きな原動力となります。

子どもは同じ本を何度も何度も読んでもらいたがります。大人の感覚からすると、「飽きないのかしら」と思えますが、幼児は同じ話や同じことの繰り返しが大好きなのです。ストーリーをわざと変えて読んだりすると、しっかり覚えていて「オカァーサン、ソコハチガウデショ」なんて言葉が返ってきたりもします。この繰り返しに根気よく答えてあげることが読書好きの子に育てることになるのです。本を読んでもらうことが楽しいことを知ったお子さんは、今度は自分でも読んでみたいという気持ちにもなり、文字にも興味を広げていくことでしょう。そしてまた、知識を深めたり、言葉を覚えたり、やがては自分の周り以外にもいろいろな世界があることや、多くの考え方があるのだということも自然に学んでいくことができるはずです。

心豊かな子に育っていくために、ぜひお子さんと読書の楽しみを共有してください。

第二あけぼの保育園 園長 矢島里美

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