2008年6月
不登園
 子どもの心と手をつなぐ

●行きたくない理由を探る
入園、進級から2カ月が過ぎましたが、お子さんの気持ちに変化が表れていませんか。「園に行きたくない」「お休みしたい」などと口にするようになるお子さんもいることと思います。朝の忙しい時間にお子さんがぐずってしまうと「早くしなさい!」と、ついつい頭ごなしに叱ってしまいがちですが、園に行きたくないという気持ちをまず考えてあげてください。園に行きたくないお子さんには、それなりの理由があります。まずは無理に園に行かせるのでなく、「なぜ行きたくないの?」と優しく理由を聞いてください。

●行かせるのでなく行きたくなるように働きかける
お子さんが園に行きたくない理由をはっきりと言わない場合は、普段のお子さんの話や性格などを考慮して、どんな理由が考えられるか保護者自身で見極めていきます。
例えば、
1.まだ園生活や集団生活に慣れていない 2.いじわる(乱暴な)お友だちがいる 3.友だちがいない 4.昨日、園で嫌なことがあった 5.お母さんと一緒にいたい 6.見たいテレビがある 7.単にわがままを言っている・・・などが考えられます。
園生活にまだ慣れていない子、園でお友だちが少ない子などの場合は、園にも相談して協力しあっていきましょう。
特に理由がなく、わがままを言っているだけと思われる場合でも、無理に園に行かせようとするだけでなく、「お友だちが待っているよ」「園に行ったら○○して遊べるよ」「今日の給食はおいしいよ」など、園に行くと楽しいことがあるという期待を持たせてあげましょう。
お母さんと一緒にいたいと思っているだけのお子さんの場合は、園に行ってしまえば、そこでも楽しくすごせることがほとんどですので、保育士に預けたらお子さんにあまりかまわずに園から出ていくようにしてみるといいでしょう。そして降園後には、お子さんとの時間を大切にし、話をゆっくりと聞いてあげましょう。

●たまには休んで親子の絆を深める
大人だってしんどい時には、会社に行きたくないと思うように、子どももたくさんの思いを抱えています。その気持ちを受けとめ、たまには園を休ませて一緒にゆっくりと過ごす時間を持ってみるのもいいでしょう。年長児といっても5〜6歳の小さな子どもです。保護者からの愛情が何よりも大切な時期なんだということを忘れずに、余裕を持って集団生活を送らせてあげましょう。

ゆりかご保育園 園長 川島晋海

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